ぽっかりと空いた穴 | ひさみん日和

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ぽっかりと空いた穴

とてもとても久しぶり

およそ2年ぶりのブログです

母が今年、1月30日に亡くなりました

11月半ばから急に寝たきりになり

話もほぼできないまま2か月半点滴の末

家族に囲まれ静かに息を引き取りました

「口から食べれんようになったらお終いだから

余計なことはなんもせんといて」

常日頃からそう言っていた母でした

2か月半もただだまってそばにいて

きっと私たちが悲しまないようにしてくれたのかな

と姉は言いました

それでも、あんなに元気でよく食べて

冗談ばかり言っていた母だから

私の中では突然に・・・という感覚は消えません

毎日が母と一緒の生活でした

我が家に来てからは常に母のことで

私の一日は回っていました

介護という言葉はあまり使いたくありません

母は亡くなるその瞬間まで

多くのことを教えてくれました

母の遺影に使う写真を探すとき

母の写真が数えきれないほどあることに

改めて驚きました

お店にいる時の母、家族といる時の母

数千枚どころではないかもしれません

きっと私よりも多い・・・

そんな中から選んだのは以前

よくお店に来てくださっていた方が撮ってくださっていた

こちらの一枚

穏やかで優しい母の姿です

 

ここ数年の母の写真とともに

思い出をほんの一部刻みます

 

お店の看板娘 母と私

 

蛭子さんと看板娘 10年前

 

広島の看板娘ファンの男性と

この方は母に会いに

お店を退いてからも

何度も何度も来てくださいました

 

近所のおばあちゃんと

耳が聞こえにくいおばあちゃんに

「しっかりご飯たべようる?」

とジェスチャーで話す母

 

2023年元旦

孫ひ孫に囲まれ嬉しそうな母

 

2023年1月4日

念願だった宮島へ

何時間も待ってようやく食べれたあなご丼

美味しいよ、と喜んで食べた母

 

2023年3月

近所の大きな桜の木の下でお花見

珍しくピザが美味しいと言って沢山食べて

公園で遊ぶひ孫を嬉しそうに見つめる母

 

2023年5月5日 卒寿の祝い

孫ひ孫も全員集まり

しっかりとした口調で皆にお礼の言葉をのべた母

 

 

2023年5月

ひ孫の運動会を見に行きたいと言った母

 

2023年8月 広島の墓参り

父のお墓まで坂道と階段が登れず

ここに来るのも最後じゃね・・とつぶやいた母

赤ちゃんだった末っ子の孫に

おんぶしてもらう母

暑い夏のせいかちょっとしんどそうだった

 

2023年9月 敬老の日

ひ孫の賑やかな声を聴くのが大好きだった母

 

花が大好きで元気なころは

枯れそうな花も全部生き返らせる天才でした

アマリリスが咲くと

ひ孫に見においで、と電話をかけていた

 

今年は不思議なことに

咲き終わったアマリリスがまた伸びて

みごとに二回目の花を咲かせた

さらに、昨年のも同時に伸びて美しく咲いた

きっとおかあさんが咲かせたんだね

 

お花が好きでデイサービスで

あまりにも綺麗綺麗と言うもんだから

職員さんがよく持たせてくれていた

 

玄関先のつる薔薇が満開になると

毎年写真を撮った

2019年5月

 

2021年5月

 

2022年5月

 

2023年5月

今年も薔薇がポツポツ咲き始めました

そこに母はもういません

目を閉じて浮かんでくるのは

寝たきりでだんだんやせ細った母ではなく

元気でよく食べてよくしゃべって笑っている母の姿

お店にリュックを背負いスタスタと歩く後ろ姿

広島で薬局をしていたころ

横のコンクリートの階段をタタタタ・・・と

勢いよく駆け上がる母の姿

 

今でもまだ母がいなくなった実感がなく

16時が近づくと気持ちが焦りだす

デイサービスから帰宅する母はもういないのに

どこに行くにも母が喜ぶから

買い物するのも母が好きだから

知らず知らずのうちに

母を中心に過ごしてきた日々に

ぽっかりと穴が開いたようだ

 

母の電話は解約したのに

消すことができない

私のスマホの母の連絡先その写真

 

 

 

 

 

 

 

 

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けんちゃんのいりこ屋店長・ひさみん(久光智子)
けんちゃんのいりこ屋店長・ひさみん(久光智子)

鞆の浦でいりこ屋を営んでいます。趣味は描く、綴る、歌う。特技は有り合わせで思い付き料理を作ること。
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