娘の手術とSNS | ひさみん日和

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瀬戸内の海産物 鞆の浦 けんちゃんのいりこ屋

一昨日、夜がしらじらと明ける頃

夫に駅まで送ってもらい
二女の住む岐阜まで行ってきました

以前から患っていた卵巣の手術のためです

娘は18歳年上のダンナさんと結婚して
かれこれ5年になりますが
子どもはまだ授からず

代わりに・・・と言っては変ですが
卵巣の疾患を知ることができました

病気になるには様々な要因があるとは
思うけれど

病気をきっかけに先ずは
それまでの自分自身に向き合う覚悟が
必要と思うのです

偉そうに言うのは
私が3年前の手術の時に
実感したからです

娘は子どもがいないということで
職場でもお遅番が多く夜遅くまで働き
不規則な生活でした

心の中では不満を抱えながらも
子どもがいないことで
仕方がないのだと言い聞かせようと
していました

根底の部分で納得して
極端な言い方で、“喜んで”いないと
全てはストレスとなり蓄積されるでしょう

人間の身体は正直で
精密機械のよう

イライラすると呼吸も浅くなり
脳に酸素も充分行き渡らない

ストレスで胃が痛くなり
胃潰瘍にだってなります

知らず知らずのうちに歯を食いしばって
頭痛もちになったり

忙しいと姿勢も前のめりになり
腹で呼吸せず胸式呼吸になっていたり

心臓の鼓動が早くなり
血圧も急上昇したり・・・

そんなことを毎日
積み重ねていたら!!

身体は勝手に病気になるのではなく
心身一体

心と身体は密接に繋がっています

だけど

一生懸命頑張っている人に
そんな話をしたって
なにがわかるの!って
機嫌悪くされるだけですよね

昔の私もそんな風に

仕事も家のことも一生懸命
手を抜くことができず
呑気な夫に腹を立てて
知らないうちにストレスの塊となっていました

もうこれ以上は無理というところで
婦人科の女医さんから

「あなたそんな身体で
よくここまでやって来たわね
もう楽になりましょう。」

その言葉で、何かが剥がれ落ちて
まるで憑きものがとれるみたいに
私はいったい何を望んでいたのだろう
何の為に走り続けていたのだろう・・と

自分自身に向き合うきっかけとなったのです

手術を終え、入院中は
とにかく本を読みました

自分にしか絶対にできない!と
かたくなに思い込んでいた仕事も
夫と娘と母が協力してこなしてくれました

そしてそんな私の心を察してくれたのか
世間では、怖い!と恐れられる女医さんは

「家に戻ると日常が待っているから
今の内に本を沢山読んでゆっくりしなさい。」

と優しく声をかけてくださいました

そんな経験もあり
今回、娘にも本を買いました

字が沢山連なっている本は
読む気がしないだろうから
子供用の絵本だっていいんです

リクエストのユニクロ本以外は
子どもコーナーで見つけました!

大人が読んでもなるほどと
うなずける内容で面白い!

人として大切なこと

娘のお陰で久しぶりに本屋さんを
ウロウロすることができました

読みたい本は沢山あるけれど
自分用には一冊だけ買いました

《まずはあなたのコップを
満たしましょう》

特に女性に読んでもらいたい本です

読みやすいので
娘の手術中、待合で読み切りました

ちょうど1時間30分

 

 

病院との出会いも
医者との出会いも
すべては大切な縁だと思うのです

この度、娘の手術では
娘は最後まで不安そうでした

そりゃ、不安ですよね・・・

今年引いたおみくじに
『神と医者を信じなさい』と
書いてあったそうです

それなのに、もはや
神も医者も信じられない様子・・・

そんなことでは失敗してしまうよ!と
脅してみたり
その言葉を反省してなだめてみたり

私自身も娘を通して
心が揺れ動きました

三年前の手術の前夜
不安な気持ちを正直に
フェイスブックで投稿したら

それまで知り合っていた沢山の友達から
励ましのコメントや
メッセージもいっぱい頂いて

不思議ですが、翌日手術台に上がるときは
不安な気持ちが全くなくなっていました

「ガンバるんはあんたじゃないで~
お医者さんやで
患者ががんばったらややこしいことになるわ」

友達の言葉に妙に納得して力が抜けました

 

以前、実際にあった話とのことですが
電車男というタイトルの映画で

SNSを通して友達とのやりとりで
応援を力に恋を成就していった云々・・
ありましたよね

その頃は、全く興味がなかったけれど
誰かに紹介されて出会うのが縁ならば
道でばったり肩がすれ違うのも縁
SNSで知り合うのも大切な縁に違いありません

ただし

中には色んな人がいるので
見極めも重要です※

さて、話を戻します

そんな状態の娘ですから
私ひとりでは力不足です

ここはもう一度
みんなの力をお借りしたい!

そんな気持ちで投稿しました

私の時と同様
娘を知っている人も知らない人からも

娘さん頑張って!と
沢山の応援メッセージをいただきました

娘は私の投稿はいつも見ています

沢山の励ましの心
誰かを想う真心
言葉という《言霊》

目には見えない力を
お借りして

娘の手術は成功しました

当初、卵巣を切除したら
今後妊娠は望めないかも、と
言われていましたが

術後の説明で先生から
「卵巣は温存して残すことができました
今後、妊娠を望むときは
相談して対処していきましょう。」

と言うお話でした

とりあえず良かった・・・

ただし、再発もあるので
ここからが最大のポイントです

今までの生活、行動
言葉、思い、食事などなど

何も変わらなければ
また同じことを繰り返す
可能性だってあります

もちろん病気全てが
そういうわけではありませんが

変化させていくことは
とても重要です

夜更かししないなど
できる範囲で規則正しい生活

少しでも身体によい食べ物

苛立ちや怒りに気づいたら
まず深呼吸で落ち着かせる心

人に掛ける言葉やつぶやき

具体的に言うと
マイナスな言葉はなるべく使わず
できるだけプラスな言葉

今回、娘の手術のことを
母に言わなかったのは
(ばれて何度も聞かれたが)

母は、私が知っている中で
最もネガティブな発想の持ち主で
繰り返しマイナス言葉を発するから

言葉や思いの波動を受けたくなかったのです
(お母さん、ゴメンナサイ!)

それは、親子ですから
私の中にももちろん巣くっている部分であり
意識しなければどんどん
ネガティブな感情に苛まれてしまうのです

その点、天真爛漫な(すぎる笑)
夫には案外救われているとも言えます

娘のだんなさん(婿さん)が
以前つぶやいた名言があります

《病気は治せても性格を直すのは難しい》

これは真実と想います

性格を直すことはとても難しい

できるとしたら本人だけです

病気を通して自分の想い癖に気付き
直そうと努力することはできます

直るかどうかは別としても
そう思うことが凄いことだと思うのです

娘はまだ二十代
若くから手術を経験して
きっとこりごりのはず

痛いのは苦しいのは可哀相で
できることならいくらでも代わってやりたいけど

残念ながら代わることはできなくて

その人の人生は
その人にだけゆだねられている

 

先ほど手紙が届きました

大阪の幸子さんから

中には先日、お伊勢さんに詣られたときの
お守りが入っていました

どんなに大人になっても
子どもは子ども

この言葉に涙が溢れました

そして、大切なお守りを下さったこと
本当にありがとうございます

昨夜、まだ麻酔も完全に抜けきらず
しんどそうな娘を置いて
福山へ帰るのをずっと迷いました

もう一晩、泊まって
少しでも元気になった顔を見て
帰ろうか

今日が支払日で忙しいのを察したのか

酸素マスクの下から娘がつぶやいた
「もう帰っていいよ・・」

雨の中、後ろ髪を引かれる思いで
飛び乗った夜の新幹線の中で

高校の入学式の日
寮の窓からいつまでも
小さく手を振る娘の姿を
私たちはきっと一生忘れることは
無いのだと思う

そして、こんな時はいつも決まって
あの日の光景を思い出すのです

でも、今は高校とは違う

あなたは堪え忍ばなくてもいい

身体を壊してまでガマンしなくていい

「まずは、あなたのコップを満たしましょう」

いつも応援してくださる皆さま
最後までブログを読んで下さった皆さま
娘にエールを送って下さった皆さま

本当に本当にありがとうございます

**********************************

最後に闘病しているお友達に
伝えたいことがあります

病気を機にSNSを全て
辞めてしまった人もいます

そんな気になれない・・・
気持ちはわかります

でももう一度、開いてください

あなたが思うほどみんな
あなたのことを忘れてはいません
わたしもずっと気になっています

たくさんの励ましを勇気と希望に
どうか変えて下さい

本を読むようにただ
時々、気分の良いときに
友達の近況や
おかしな話や
綺麗な写真なんかを

眺めるだけでも良いし

笑ったり泣いたり
何かを感じたり

触れることで無駄なことは
何一つ無いはずだから

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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けんちゃんのいりこ屋店長・ひさみん(久光智子)
けんちゃんのいりこ屋店長・ひさみん(久光智子)

鞆の浦でいりこ屋を営んでいます。趣味は描く、綴る、歌う。特技は有り合わせで思い付き料理を作ること。
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