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二十五の君へ~

GK

拝啓~この手紙

読んでいるあなたは

今頃、彼女といるのでしょう~♪ 😆

ラルフローレンの店員さんが
カードを入れてくださったから

せっかくなんで久しぶりに
息子に書いた

カード何年ぶりだろう?

 

 

1月15日、昔は成人の日で

長男が産まれた当時は
毎年お休みでいいね、と
夫と話したものだ

息子は高校から家を離れて
他県で寮生活を送ったため

子どもの頃のように我が家で
誕生日会をしてあげることはできなかった

小一からサッカーを始め、そのお陰で
高校進学ではサッカーに力を入れる
県内の4校から推薦の誘いを頂いた

どのポジションもそれなりにこなしていたが
クラブチームのコーチ監督からは

福山でいくら目立っても
全国へ出れば上手い選手は山ほどいる
GKで上を目指せ!と言われていて

推薦は全てGKとしてだった

GK

こちらは十五の君~ 🙄

 

私立の受験ではすでに
合格もしていたにも関わらず

ギリギリ本人の選択は
他県のサッカーの強豪校への受験で

しかも願書の提出期限が当日という
あまりにも無謀な選択に

三年間、担任を受け持ってくださった
体育のF先生が背中を押してくださった

先生は、息子について、いつも
『並外れた 身体能力』と仰っていた

私においては学生時代
『並外れた身体能力の無さ』だったので(笑)

間違いなく、夫のお陰だ 😆

体力と身体能力は夫の遺伝子でも

大事なところで優しさが出てしまうとこや
背が思うほど伸びなかったのは
他でもない母親に似てしまったから 🙁

 

話を戻すと・・・

 

願書は送っていたのでは間に合わない

なんと
校長先生自ら4時間の道のりを
車を走らせて届けてくださったのだ

そんな周りの期待を
裏切ってはいけないと思ったのか

辛かったであろう三年間に
息子は一度も「辛い」とか
そんな弱気な言葉を口に出さなかった

中学では地元でいくら活躍しても
他県では全く無名のチームの無名の選手で
いきなりFWやDFはレベルの高い選手が
いくらでも集まっていた

入学時180人くらいいる部員の中で
同じポジションの中では
GKはなんと19人も居て
どのみち一番下からのスタートだった

そんなことを昨日

誕生日に間に合わせるためのプレゼントを
買いに出かけた車の中で思い出していた

 

最近になって
♪甘い物が好き
♪特に和菓子

とカミングアウトした長男に
ケーキの代わりに選んだのは

三河屋お友達、三河屋さんの
詰め合わせ

ついでに・・・

と言ってはなんだけど 😆

長男をいつも応援してくれている
同級生のお父さんで
鞆のうどん屋さんの大将にも

三河屋年末に忙しくされている中
両肺がつぶれて緊急手術
今はすでに店を再開されている

大将は三河屋さんの
練り切りや饅頭が大好き 😛

今回のお菓子は

三河屋

梅の花

三河屋えくぼ

昨日、渡したら
ガラガラの声で
ニコニコ喜ばれた 🙄

 

長男には、和菓子の詰め合わせと
天満屋でニットのキャップとハンカチを選んだ

誕生日プレゼントなんてもう
十年くらい渡していないかも

大学の時に彼女ができてそれ以来
母親はでしゃばらない方がいいと
思う気持ちもある 😐

長女と二女はしっかりしていて
特に結婚してからは

誕生日に欲しい物は
家電(笑)

自分の物より家庭に必要な物
そんな風になっている

長男はいつも
自分はいいから、その分
孫になにか買ってやって、と言う

今年も
何かいる物ないかと聞いたら
「もうこの歳だからなにもいらないよ」

と言ったけど

十年間、遠くで応援することだけで
特に何もしてやれなかったことが
心苦しくもあり

しかも、一昨年はすっかり
忘れてしまっていたという
母親としてあり得ないような失態 😥

 

高校では学費と寮費のほかに
遠征費もかなりかかり

夏休みなどは九州、関西、関東など
5カ所くらいそれぞれ3泊~5泊

千葉国体、沖縄インターハイ
全国大会は東京

海外では韓国やスペイン遠征もあり
何よりも優先してお金を振り込んだ

今やれと言われたらとうてい無理 😆
よくやってきたなと夫も私もしみじみ思う

 

一番下のGKだった長男が
三年生の最後には
トップチームの正キーパーとして
全国の舞台に立つことができた

その時の姿を生涯
胸に焼き付けた

PKで止めた時の思い出の写真

PK

三年間の高校寮生活を終えて
自宅へ荷物を引き揚げたとき
その中に、何枚もの空の封筒を発見した

見るとそれは
私が寮に荷物を送った際に中に
わずかなお金を入れてやっていた封筒だった

封筒には

少しだけど何か買って食べてね

身体に気をつけてがんばってね

などとひとこと書かれていて

これを捨てられずに取っておいたことに
嬉しくて悲しくて涙が出た

取っておいてもどうするわけでもなく
仕方ないのに・・・

最後の最後、たくさんの荷物を整理したときも
捨てられなかったんだね

 

 

大学進学は、その活躍を認められ
中学時の先生の影響もあり

国立大の教育学部に進学することができた

私たちにはもう余力が無く
自分で奨学金で進学
部活のためバイトはできなかったから
下宿代だけを援助した

 

本人が最終的に選んだ仕事は
学校の教師ではなく消防士

広島で大きな災害があったのもあり
願書には、東日本大震災の時の
救助活動の様子に衝撃を受けたことや

人のために尽くす仕事は沢山あるけれど
幼少から行ってきた部活動で培った
体力、忍耐力、責任感には自信があり
命を張って人の命を救う仕事に就きたい

と綴ってあった

 

大学卒業式の夜
息子から初めてこんなメールが届いた

ライン

私がメールやラインを保存しているのは
後にも先にもこれだけ

シャイでぶっきらぼうで
大事なこともつまらないことも
自分から何も話そうとしない子だけど

 

小一から大学四年まで

息子のサポーターとして
私たち夫婦の16年間の
集大成でもある気がして
感無量だった

他に何もいらなかった

 

十年ぶりに誕生日にプレゼントしたけれど
来年からはやはりもう贈らないかな

彼女が一番であって欲しいし
できることなら
このまま上手くいって結婚して欲しい

私が母としてしてあげれることは
家に帰ったときに料理をしてあげること

それだけで
それだけが
十分だと思うから

もし、息子の誕生日に何か贈るとしたら
結婚してお嫁さんが欲しいと言う
家電・・かも(笑)

 

たくさんの後悔と涙を糧に
過去に関わってくださった方々への感謝と
将来へ続く向上心を忘れずに

これからも、がんばれ!

長男

 

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けんちゃんのいりこ屋店長・ひさみん(久光智子)
けんちゃんのいりこ屋店長・ひさみん(久光智子)

鞆の浦でいりこ屋を営んでいます。趣味は描く、綴る、歌う。特技は有り合わせで思い付き料理を作ること。
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